秀逸題名見本市。

ブルボン節炸裂

ブルボン小林さんの評論センスには、「マンガホニャララ」を読んで以来信頼を置いています(感想はこちら)。この本は、ブルボンさんが「ぐっときた」題名について紹介し、なぜ「ぐっとくる」のかを解説した本です。その解説の説得力や読ませる力に、関心してしまいました。

本屋で本を選ぶときに、最初に目に入るのは題名です。Amazonで選ぶときでもそれは同じです。手にとってみるかどうかの時、意識している場合もあるかもしれませんがおそらく無意識的にも、題名で選んでいるところがあると思います。CDで言うところの(もう言わないかもしれませんが)ジャケ買いです。そもそも、目に留まるかどうかが題名によります。

この本にも書いてありますが、編集の人は題名を決めるのに苦労されているそうです。題名一つでヒットするか否かが決まる場合もあり、間違えられないところなのだろうなと思います。

この本で紹介されている題名

いくつか、この本で紹介されていて、自分もいいなと思った題名を。

  • 天才えりちゃん金魚を食べた
  • 部屋とYシャツと私
  • ニュー・三匹が斬る!
  • アメリカ

「部屋とYシャツと私」の解説では、この3つを並べることで得られる効果を説明していて、その分かりやすさがすごいなと思いました。「と」で繋げることで発生する効果があるというのは、他の言葉で繋げた場合を考えてみて初めて分かりました。

「三匹が斬る!」シリーズの題名の付け方は、「あぶない刑事」シリーズに通ずるものがあると思いました。だいぶ無理があるような気がしますが、ここまで来ると視聴者としては「どうとでもしてくれ」という感じです。そう言えば「暴れん坊将軍」は単純にローマ数字でシリーズを続けていました。こっちもこっちで、時代劇なのにタイトルにローマ数字が付いているというアンバランスさが印象に残っています。

「アメリカ」は題名そのものよりも、ブルボンさんの解説が良かったので選びました。題名が作者の手を離れて読者のものにもなっていくというのは、作者側から見ると複雑なのかもしれませんが、読者の愛あればこそという感じがします。

自分がぐっときた題名

自分が過去にぐっときた題名を、いくつか紹介します。このブログで感想を書いたものもあります。本の題名では無いものもありますが。

  • シャドー81 ←中身を読んで意味がわかる系
  • 寄生獣 ←これも中身を読んで意味がわかる系
  • どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか? ←こう書いても許される感
  • 落第忍者乱太郎 ←語感の良さ
  • ここがウィネトカなら、きみはジュディ ←読んだこと無いけど題名が印象に残ってる
  • 深夜特急 ←ワクワク感
  • 月は無慈悲な夜の女王 ←詩的
  • 盤上の海、詩の宇宙 ←詩的
  • ラプソディー・イン・ブルー ←シャレオツ感
  • エリア51 ←イチローの守備範囲を評して付けられた名前 アメリカンセンス

中身を読んでいて、途中でタイトルが出て来る時は嬉しくなりますね。ちょっと単純ではありますが。特に「寄生獣」は途中までタイトルの意味がミスリードされていて、物語終盤でひっくり返されるのが気持ちいいです。傑作として扱われている一つの理由だと思います。

「深夜特急」は中学生の時に、その時に出ていた新潮文庫版で読みました。冒険を予感させるタイトルと、カッサンドルのポスターが使われた表紙にワクワクしたのを覚えています。

「エリア51」は題名でもなんでもないですが、アメリカ人のこういう時のセンスは好きなので選んでみました。

関連書籍

そろそろ、長嶋有名義の本も読んでみたいです(ブルボン小林の別名義、というか長嶋有の方が本名義か)。まずは、「猛スピードで母は」あたりから。


memom

都内在住会社員。 物心ついた時から読書好き。 読んだ本を忘れない様につらつらと感想を書いていきます。

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