遺伝子組換えSF。

藤井太洋さん

最初は、電子書籍で個人出版で売られた本です。その後、人気が出たため、紙版も出版されました。自分は、紙版の方を読みました。折角だから、電子版を読んだほうが良かったかな。

作者は、藤井太洋さんです。元エンジニアで、本作がデビュー作だと言うから驚きです。エンジニア時代は、ソフト開発をしていたのだそう。元々プログラミングに精通しているだけあって、この作品は、開発者目線の描写に、リアリティがあります。元々作者が持っていた特性を活かした作品は、やはり魅力があります。

宮内悠介さん、大森望さんとの対談の記事が、写真付きでありました。これまたシブい感じの人っすね。

HPは、シンプルな感じでした。

作家になって、本を書いて生活するなんて憧れますが、よほど才能に恵まれていないと無理だろうなあと思います。そんな、選ばれし人の作品を読んで過ごすのも、幸せですが。

遺伝子デザイナー

舞台は近未来で、遺伝子組み換え技術が進み、その技術を専門とする職業が生まれた世界。ゼロから遺伝子を設計し、作物を作り出す職業が、タイトルになっているジーンマッパーです。主人公は、このジーンマッパーで、話の中では、この世界の専門用語がバンバン出てきます。

最初は、専門用語に慣れる必要がありますが、そんな未来に放り込まれてチカチカする感覚を味わうのも、SFの楽しみの1つだと思います。そして、この作品は、その楽しみを十分提供してくれます。

拡張現実

ネットワークを通じたコミュニケーションも進化し、拡張現実を使ったインターフェースでやり取りする世界になっています。攻殻機動隊とか、電脳コイルの世界みたいですね。こういうのワクワクしますが、実際、フィクションの世界に描かれるようなくらい自然になるまで、どれくらいかかるんでしょうか。または、フィクションで描かれてこなかった、新しい方法が出てくるんでしょうか。

こういう、立体映像を使ったAR的インターフェースは、未来的で憧れるけど、本当に作業を効率的にしてくれるのかは、少し疑問です。リッチな映像が、常にサクサク動くだけの環境が整ったとして、本当に直感的で速いのか、自分で使ってみたいですね。

未来感のある技術

最近、人工知能だAIだ自動運転だと、思い描いていた未来っぽい話題が出るたびに、話題に出た時点でそれを獲得しているような雰囲気になっている気がします。ニュースにしただけで、満足している感じです。それで、次の技術が出てきたときに、「前に言っていたあれはどうなったんだ」と、思うことがあります。結局、何も進んでいないじゃないかと、思うときもあります。それとも、どこかにはあって、ウィリアム・ギブスンの言うように、均等に分配されていないだけなんでしょうか。

本当は、話題にして騒ぐだけじゃなくて、それがなんのために、どこで使われるべきなのかとか、実現性についてとかを、議論する場が必要なのだと思います。それが、できればニュースレベルで誰もが見るような場で、行われてほしいです。

実際、今現在は難しいので、いくつかのコミュニティが作られて、その中で議論されているのだと思いますが。

関連書籍

自分が読んだ、藤井太洋さんの作品は、今の所この作品だけです。他の作品は、出版した順番に、読んでいきたいと思っています。


memom

都内在住会社員。 物心ついた時から読書好き。 読んだ本を忘れない様につらつらと感想を書いていきます。

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