将棋とビジネスの二重螺旋トーク。

対談の内容

この本は、だいぶ前に読みました。出版も2004年です。たぶん、読んだのは2008年ころだったかなと思います。将棋の棋士、羽生善治さんと、国際的に活躍するビジネスマン、今北純一さんの対談の本です。全く異なる分野の第一人者同士が、お互いの分野について質問し、自身の意見と比較します。

一時期、羽生善治さんの本を、片っ端から読んでいた時期がありました。その時に出会った本です。今まで読んだ羽生善治さんの本とは違い、ビジネスの話が出てくるので、新鮮に感じました。この本は、将棋の話とビジネスの話の両方が出てきますが、どちらかと言うと、ビジネスの話の方にウェイトを置いています。また、本の帯などを見ても、ビジネスマン向けの本として宣伝されています。その方が売れる、という判断もあるのでしょう。

全く異なる分野同士のお二人ですが、対談の内容から、お互いに敬意を持って対談に臨まれていることが伝わってきます。

羽生善治さんについてはかなり有名ですが、今北純一さんについては、自分はこの本で初めて知りました。プロフィールについては、下記のページの冒頭で、簡潔に分かりやすく紹介されていると思います。

ビジネスのこと 日本と海外の違い

今北さんのビジネスの話は、主に、日本と海外の違いに主眼が置かれています。対談時期が、2003〜2004年なので、今現在(2018年)とは少し状況が違うのかもしれません。しかし、文化の違いというのは根強く残るものもあると思うので、根本的なところでは、今も変わらないのではないかと思いました。

というのも、今北さんの語る日本と海外の違いは、民族的なというか、その国が辿ってきた歴史・文化・風土に起因するものである様な気がしたからです。これは、日本人が日本の文化に偏りすぎているためであるかもしれないし、ヨーロッパ人がヨーロッパの文化に偏りすぎているためであるかもしれません。どっちがグローバルスタンダードな考え方かと言うと、今はヨーロッパの方だと思うので、日本人が勝負するためには、日本の文化に偏っているところを捨てないといけないのかもしれません。

(ただし、グローバルスタンダードは時代によって変わると思うので、その時代の波を読んで、最重要だと思う考え方を選ぶ必要があると思いました。)

今北さんにとっては、海外に行きたての時はアウェーです。そのアウェーで認められるために、かなり苦労をされたことが書いてあります。苦労の末、認められると深く理解し合えるということも書いてありました。文化が違えど、同じ人間として共通点を見出した時、日本人同士より距離が近くなるのかもしれません。

過去から学ぶ

古い本を読んでいると、時々最新の考え方と言われている事と、同じ事が載っていたりします。形を変えて、生き続けている考え方があるのだと思います。その変わらないものというのは、重要なものであることが多いような気がしています。歴史の洗礼を経て、生き続けているものだからです。

時代の流れが加速している昨今、変わっていくものだけに注目して、大事なものを見逃してしまわないようにしたいと思います。そのために、少し古い本も読んで、今との共通点は何か、変わらないものはあるかを考えたいと思います。

対談形式について

この本は、対談の内容を本に起こしているので、羽生さん今北さんの語った言葉が、対談の形式で綴られています。同じ情報を載せるのであれば、他の形式も考えられたと思いますが、自分は対談の形式で良かったと思います。対談形式では、二人の人間が話し合っている場面のイメージがしやすく、内容にのめり込める効果があると思っているからです。また、お互いが話を理解していく過程の、会話の流れがわかります。

自分は、対談形式の本が好きです。最近読んだ「盤上の海、詩の宇宙」もそうですし(感想はこちら)、今読んでいる、松岡正剛さんとドミニク・チェンさんの「謎床」も対談本です。

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memom

都内在住会社員。 物心ついた時から読書好き。 読んだ本を忘れない様につらつらと感想を書いていきます。

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