いつかは読もうと思っていた本。
1988年に書かれた本なので、扱っている題材などは古い部分が見受けられるが、中身の部分は今の時代にも十分通用する。著者が良くないデザインとして引き合いに出しているようなデザインは、未だに世の中にあふれていると思う。
すごいと思ったのが、著者が将来はこうなるべきだという予言が、今実際にそうなっていること。コンピュータについての話の中で、著者が「私の考える理想のスケジュールノート」として紹介している例なんかは、今のスマホやタブレット端末そのもの。また、未来のコンピュータはコンピュータを使っているという意識が無くなり、見えなくなっているはずだ、という考え方は、IoTの考え方に近いと思った。
著者はもっとユーザーは文句を言うべきだという考え方だが、それには賛成したい。分かりにくいものは、受け手側の問題というよりも作り手側の問題なんだと思う。より良いものを生み出して行こうというハッパの意味も込めて。